開発から運用までのベストプラクティス

Armadillo Base OS を利用したユーザーアプリケーション開発から、Armadillo Twin を利用した運用までのベストプラテクティスを説明します。

開発フェーズ

  • ユーザー製品開発では、Armadillo 製品では開発セットと呼ばれる、ユーザー製品開発向けの特別なバリエーションのご利用をお勧めします
  • Visual Studio Code と専用エクステンションによって、アプリケーション用のプロジェクトを生成することができます。このプロジェクトをベースにユーザーアプリケーション開発を進めることが可能です。任意のタイミングでユーザー管理のリポジトリに登録することもできます
  • チームで開発する場合は、リポジトリでソースコードなどを管理・共有してメンバーのローカル環境でビルドした swu ファイルを書き込むことをお勧めします。開発者が複数いないケースなど小規模のアプリケーション開発では、デバイス上でもアプリケーションを開発することも可能です。その場合はソースコードの管理は難しくなるので、担当者ごとに独立したコンポーネントを開発するといいかもしれません
  • swu ファイルの書き込みは、USB メモリ/SD カード/http サーバーをご利用できます
  • チームで開発する場合は、一番初めの環境で生成した初回セットアップ用ファイルを共有することで、チーム内で swu key やユーザー設定などを共通環境として開発することができます

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製造・設置フェーズ

製造でのソフトウェア書き込みの準備について

  • Armadillo を利用した製品開発で試作や量産を行う場合、インストールディスクツール を利用して開発用デバイスのソフトウェアの状態をコールドブート用のスナップショットとして切り出して インストールディスク を作成し、製造時に利用することでクローンを量産することができます
  • Armadillo Twin をご利用の場合は、Armadillo Twin との通信を行う armadillo-twin-agent は Armadillo Base OS に含まれています。インストールディスクにも含まれるので、ソフトウェア書き込み後にすぐにご利用になれます
  • インストールディスクは署名や暗号化はされていません。厳重な管理のうえご利用ください

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鍵について

  • 開発フェーズと運用フェーズで swu key など鍵を分けることで、開発向けのソフトウェアには開発機能を含めて、誤って開発向けソフトウェアを書き込まないようにすることができます。その場合はインストールディスクを作成する前に再度鍵を生成してご利用ください
  • swu key は公開鍵暗号であり、公開鍵はデバイス内にあるので積極的に露出するわけではないですが攻撃の可能性があります。swu key は2組あるので定期的なローテーションをお勧めします

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複数デバイスの設置について

複数デバイスを運用する場合、設置された物理的な実デバイスと Armadillo Twin 上で見える digital twin の関係にある仮想デバイスの対応づけに注意が必要です。Armadillo Twin はデバイスの識別情報として個体番号を利用しています。00CE00010001 といった 12桁の文字列です。デバイスの登録直後は、ユーザーはこの個体番号を頼りにデバイスを識別するわけですが、住所や建物など設置に関する情報を含んでいません。そのため、リモートにある実デバイスと仮想デバイスの対応がとれないために、どれがどれだか分らなくなる可能性があります。以下のような方法で対応付けが可能です。

  • 実デバイスの個体番号を確認する方法として QR コードがあります。Armadillo Twin にデバイスを登録するためには QR コードを利用します。QR コードには個体番号も記載されています。製品の組み立て時や設置時などで Armadillo Twin を利用する前に QRコードを確認しておくことをお勧めします
  • 個体番号を意識しない方法としてラベルを利用する方法があります。Armadillo Twin に登録されたデバイスは、サービス上でデバイス毎にラベルをつけることができます。たとえば設置時にサービスへの接続とデバイスの登録をその場で行って、住所/建物/フロア名+デバイス名 といったユーザーが理解できる識別情報をラベルにつけると分かりやすいです

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運用フェーズ

  • Armadillo Base OS とユーザーアプリケーションは互いに依存しない設計なので、それぞれの更新タイミングで個別にアップデートすることが可能です。それぞれ適切なタイミングでアップデートしてください